2021/03/01
懸垂型モノレールについて考察

本日も2月27日付の朝日新聞から気になる記事がありましたので取り上げようかと思います。
千葉市内を走る「世界一」とは
大村美香
千葉市内を走る千葉都市モノレールは「世界一」の称号を有する。その分野は「懸垂型モノレールの最長営業距離」というニッチなもの。モノレールは、1本のレールで運行する交通機関。車両がレールの上をまたいで走る「胡坐型(こざ)」と、レールの下に車両がぶらさがる「懸垂型」の2種類がある。日本モノレール協会によると、全国に9つあるうち、東京や大阪などの胡坐型が6つと大半を占める。海外でも「把握している限り、胡坐型が主流」という。
なぜ千葉では懸垂型なのか。話は高度経済成長期にさかのぼる。団地建設などで人口が急増し、市内では慢性的な交通渋滞に悩むことに。そこで市内をカバーする新たな交通システムにモノレールが選ばれた。既存の道路の上部空間を利用して架設し走らせる。千葉都市モノレール経営企画課の林達也さんは「胡坐型では主にコンクリートを使うが、懸垂型は線路や支柱など設備が鉄製で強度に優れている分、支柱と支柱の感覚を広くして本数を少なくできる。下の道路への影響が抑えられて都合が良かった」と説明する。また曲線に強いのも利点だ。「ビルの間を抜け、交差点に沿って曲がる。90度ちかい角度もあり、急カーブに対応する必要がありました」
https://chiba-monorail.co.jp
千葉都市モノレール、こちらですね
懸垂型のモノレール。浮遊感味わえる市民の足。
線路の形は四角い筒状で、その内側を車両をぶら下げた台車が走る。車輪と走行面が外部に露出していないので、大雨や雪に強い。乗車してみた。カーブでは下を走る自動車や路面が丸見えに。運転席脇の床面に窓を備えたタイプの車両もあり、眺めるとさらに浮遊感が高まる空中散歩付きの市民の足だ。1988年に8.0キロメートルで開業。現在2路線で15.2キロメートルを走る。それまで1位だったドイツ・ブッパタール市の13.3キロメートルを抜き2001年にギネス世界記録に認定された。さらなる延伸計画もあったが、同社の約93%を出資する千葉市は一昨年、投資に見合わないと計画の廃止を決めた。
開業当初は利用者が伸び悩んだが、近年は駅周辺の人口増、千葉駅の改良工事による利便性向上などで年間輸送人員は増え、19年度は1941万人。初音ミクやアニメ、ゲームとのコラボも積極的に展開していた。ただ、昨年来のコロナ禍が影を落とし、利用者は7〜8割に減った。「今は換気、除菌などお客様に安心して乗っていただく取り組みを続けるしかありません」と林さん。我慢の時が続いている。
懸垂型モノレールではどんな路線が真っ先に浮かぶでしょうか。(千葉都市モノレール以外で)

上野動物園内を走行するモノレール(現在老朽化のため運行休止中)

湘南モノレール

広島短距離交通瀬野線(懸垂型とロープーウェイが合体したような感覚ですが)
懸垂型のモノレールの魅力ってぶら下がっているということで周りや下の景色を存分に楽しめることができるということですよね。ただ、これを逆手に取ると、小さい頃に乗車すると若干トラウマ感が出てくるかもしれません。東海道線の村岡新駅の建設予定地に湘南モノレールの「湘南深澤駅」が直線上にあります(距離はどのくらいあるかはわかりませんが)モノレールはスペースをあまり取らずに建設ができるという面ではいいところがあります。しかし長編成での走行は重荷になって不可能ということでしょうかね・・・踏切が作れないという面では鉄道との違いというのがあります。でも鉄道も高架にしたら踏切は無くなりますから、あまり違いという違いじゃないですね・・・。基本的には無人走行ということでしょうか。
延伸計画の取りやめに関しては誘致、宅地開発を行ってみて見込めずに取りやめになったのか。それとも実際に行わずに取りやめになったのでは、雲泥レベルの差があります。おそらくですが、実際に行ってみて取りやめになったのだろうと思いますが、延伸して駅を新設してそこで街を発展させていくものなので(基本的には)個人的には延伸取りやめても、なんとなく可能性はあるのかなぁと感じるところはあります。

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