2021/10/04
テレビCMと映画との関連性
今回の内容
今回は広告と映画についてスポットライトを当てようかと思います。特にモンタージュ技法、クレショフ効果、サブミニナル効果(技法)など見ていきたいと思います。
- まず、CMとは!?
- 日本のCMと欧米のCMとの違い
- ナチスドイツも興味を示す、危ない広告技術
- モンタージュ技法と「戦艦ポチョムキン」
- そもそも、モンタージュとは!?
- クレシェフ効果とは!?
- これはおさえておこう、クソ映画
まず、CMとは!?
CMとはよく、コマーシャルと聞きますが、それは半分正解です。でも正式名称は、コマーシャルメッセージです。1940年代で米国でスタート。当時は生放送中にCMを行う生CMという形を採っていきます。日本でもスタートすると、生という長尺のCMからとなりますが、30や60秒は長いとチャンネルを変えられることが多くなり、だんだん15秒という風に「枠」で購入するスタイルへ変化します。一般的には15秒ですが、30や60秒といった「物語形式」のスタイルや昼間などの帯番組で事前収録をして、「商品を紹介するもの」など様々あります。
日本では放送法が定められており、放送法83条・90条において、日本放送協会(NHK)および放送大学は通常の意味でのCMを行うことを禁止されている。ただし、83条の2・90条の2において「他人の営業に関する広告のためにするものでないと認められる場合において、著作者又は営業者の氏名又は名称等を放送することを妨げるものではない」との規定もあり、一部の公共広告や社会的なキャンペーンの告知が放送されることは禁じられていない。たとえばNHKではこの他にも、NHK出版のテキストやNHKの主催する美術展やコンサート、受信料支払いの啓発、NHKオンデマンドの紹介、番宣などが行われている。
広告宣伝業界では、限られた秒数内で企業や商品のイメージ、購買意欲などをそそる効果をはかるため、CMにおいてBeauty(=美女)、Beast(=動物)、Baby(=乳幼児)の「3B」と呼ばれるモチーフを用いることが伝統的な手法として定着している。これら「3B」は、人間の心理上、漠然と物を見ているときにも目に留まりやすい事物であり、CM以外にも広告宣伝全般で応用されている。
テレビの放送自体は総務省の管轄で(電波は国民みんなのものという考えですね)・・・若干脱線していっているのでストップです。引用 Wikipediaより
日本のCMと欧米のCMとの違い
まず日本のCMではなのしれた俳優、女優さんがまず広告塔のように出ています。欧米などは基本的にエキストラが出ています。なのでYouTubeでの「海外の反応系動画」でトミーリージョーンズがボスのCMに出たり、ブルース・ウィリスがドラえもん姿になってCMに出ているのにOMG!って言って頭を抱えているのも若干意味が違うのかもしれません。
あと日本でよくやっている、ドラマなどで出演者が番組放送中(枠)に出演者が登場するCMを流す行為。あれは欧米などはやらないですね。禁止されています。
逆に日本ではやってないけど欧米ではやっているCMは、選挙で相手候補者をけなすCMは流しています。あと、CMの枠内に左上辺りに本編を流しながらCMを流すことを米国の衛星放送などは行っております。
ナチスドイツも興味を示す、危ない広告技術
(コカ・コーラとシティハンターでも使われたよ。)
まず、サブミニナル効果という言葉はご存知でしょうか!?一言でいうと「潜在的にあるものが脳裏を『そのように見えてしまう・見えるようになっちゃう』」っていった方がいいんでしょうか。実験として米国で上映中にコカ・コーラのコマを流すことででサブリミナル効果を発生させ、翌日売り上げが右肩に「グーーン」と上がったのはよかったのですが、その異常な上がりぶりに「洗脳ではないか」と気がついたとのことで、現在は禁止されている手法です。
シティーハンター3第11話後半に問題のシーンが登場します。

マスコミは“サブリミナル効果を狙った”と決め付けて報道していましたが、実はこれ、1980年代初め『うる星やつら』の頃から当時のアニメ作品では当たり前のように用いられていた“お遊び”なのです。
爆発シーンや殴られるシーンなどに1カットだけイタズラ書きした絵を挟み、アニメファンがビデオでそれを録画してコマ送りで見て楽しむといったファンサービスの一種だったわけです。
出典元:『CITY HUNTER 3』第11話サブリミナル画像?混入事件
こうしてみると、ポリゴン事件やポリゴンショックはというと、その領域をコマ数的にはるかにやばい配色ですし黄色とピンクと水色を高速で観るのは結構脳へのダメージは大きいですね。静止画で観るのもきついですもん。サブミニナルからは除外されます。

ナチスドイツではこのサブミニナル効果をプロパガンダとして利用したいと興味を示します。そうすると、言葉が悪くなりますが、楽に支持者を獲得できる。まさに「洗脳」ができてしまうのです。当時、ナチ党は映画という形の娯楽と政治(政策)を一緒に抱きかかえた様な方法で(大胆に言ってしまうと)進めてきた。ゲッペルスなどは、映画の検閲や管理などを行った。要は、ナチズムを批判する様な作品は却下、肯定したり讃えたりするものは通したりする完全に社会主義国と同じ様な状態ですね。
ナチ党のプロパガンダ映画では「オリンピア」が有名かもしれません。これはナチスドイツ時代のベルリン五輪の様子をそのまま写したドキュメンタリー映画です。

ちなみに喜劇王として知られている、チャールズ・チャップリンは「独裁者」という作品でヒトラーを茶化しつつも、痛烈に批判してます。
モンタージュ技法と「戦艦ポチョムキン」

戦艦ポチョムキンとは、1925年にソビエド連邦で制作、日本では、1967年に公開された「戦艦ポチョムキンの反乱」という実話を描いた作品です。「オデッサの階段」と呼ばれるオデッサの市民を虐殺する場面は映画史上有名なシーンの一つであり、様々なオマージュやパロディを生んでいたり、またモンタージュ理論が出来上がった作品とも呼ばれています。
警察で無表情の顔を上・中・下の三分割にに切り分けて組み合わせる、あのモンタージュ写真はここから来ています。
そもそも、モンタージュとは!?
モンタージュとは、コマ撮りした視点の違うカットの組み合わせの事をさす技法です。では先ほどの「戦艦ポチョムキン」でのモンタージュ技法はどういう風になっているのか見ていきましょう。




引用:戦艦ポチョムキンよりより
この映画には「有名な6分間」と呼ばれている部分がありそれがこの「オデッサの階段」と呼ばれているシーンです。オデッセオの階段に叛逆しに来た海兵の集団が市民を襲うシーンです。有名な部分が2箇所一応あげますね。
1モンタージュ理論が出来上がった。当時は無声映画で、モノクロなのでわかりにくい。どうすれば感情を表現すればいいのか、映像を作る側は頭を悩ましていました。しかしこの4枚のカット割りの部分を見てください。悲しさなどがひしひしと伝わってくると思います。

引用:アンタッチャブルより
また、こちらはモンタージュ技法を使用したビデオクリップ。合成というのも魅力のひとつ。
クレシェフ効果とは!?
人によって「モンタージュ理論」と「クレショフ効果」と呼びかたを変えて中身が同じだったりします。クレショフ効果というと、CMで使われるトリックというイメージという感じはあります。ロシアの映画監督兼評論家のクレショフという人物が、人気俳優が無表情の状態に子供が棺桶に入っている映像、スープ、女性が寝ている映像を別のコマ撮りで長く放映した実験で被験者にどう見えたか感想を聞きました。感想は棺桶は「悲しく見えた」スープは「食べたそうに見えた」寝てる女性は「下心丸出しに見えた」が1番多かった感想でした。実は、これは現在の日本のCMにも使われているんですよ。

引用:クレショフ 効果の実験結果より
では、如実に出ているCMを3つほど貼っていきますね。BGMと表情とかがわかりやすいと思いかね。
引用 : すべてYouTubeより
これはおさえておこう、クソ映画
それでは、最後に映画史を語る上でおさえておきたいクソ映画を何点か紹介して締めくくろうかと思います。
こちらは、始めからギャグだと思ってみてください。

「カブキマン」ですね!変身するところからもうひどいんで、オススメです。

「アタック・オブ・ザ・キラー・トマト」のおすすめポイントはなぜか急にトマトが農場から抜けて接触した瞬間に人が死ぬという、謎映画。謎すぎておすすめです。

史上最低の映画監督で知られる、エド・ウッド作品。上映時間中に8人の女性エキストラがただただ交代して踊り続けるだけというクソだるい作品。

「怪物の花嫁」もエド・ウッドの作品。予算の都合上あまりにも辻褄の合わない展開になってて、逆に面白くツッコミどころは満載の作品。ちなみに無編集なので、監督のマジの彼女と不倫相手だった女優との痴話喧嘩もセリフと関係なく入ったり、スポンサーであった精肉店の息子も素人なのに出演している作品です。
出典元:鮫蛸①
あと、B級映画の帝王「安上がりのコーマン」こと、ロジャー・コーマン監督作品も観てもらいたいです。まずはシャークト・パスあたりからですかね。とりあえず、今回はここまでにしたいと思います。どうもありがとうございました。

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