2020/11/05
南武線の込み具合などを考えてみる

(武蔵溝ノ口駅の留置線の様子)
南武線について再考してみます。南武線は川崎から立川までを結ぶJR(東日本)の路線です。
武蔵溝ノ口駅にて川崎行が発車した時の様子です。

こちら、路線図になります。この路線大きな特徴として、通勤時間帯の乗車率が180%に達していることです…。これは窮屈というレベルではありません。目安としては、座席が全て埋まり吊革や手すりなどが埋まって100%なので単純計算でその1.8倍です。

図のように折り畳めば新聞が読める程度混んでいるということですね。ではなぜそんなに混んでいるのか!?答えは単純です。
①まず南武線自体が6両編成であること
②路線図のように乗り換えの駅が多いこと
③武蔵小杉から武蔵溝ノ口までの武蔵○○とつく駅のエリアの再開発が進んでいること
④通勤時間帯のダイヤは終着駅まで行かず途中止まりが多い
この4つが主な理由だと思います。武蔵小杉駅は横須賀線のホームも乗降が激しいため、上り線と下り線でホームの位置を変える計画ができているほどです。島式から対面式(相対式)にするということですね。東横線(副都心線、西武線直通電車)と目黒線(南北線、埼玉高速鉄道線、三田線直通電車)との乗り換えが便利な立地です。
さらに、南武線側からみてみると、その武蔵小杉駅から3駅先に武蔵溝ノ口駅があり、田園都市線と大井町線との乗り換えるのに便利な区間です。特に東横線と田園都市線の乗り換えは直に乗り換える区間は渋谷駅くらいですからね。東急線から京王、小田急線との乗り換えもできますから利用するには便利な路線です。(東京メガループ路線ですね)
そう考えると通勤時間帯の乗り降りは激しいと感じます。他にも、登戸、稲田堤、府中本町、分倍河原、立川と乗り換えに便利な駅がたくさんある時点で、乗降の激しさは予想できます。府中本町駅は武蔵野線の終着駅ですので、空席目掛けてのダッシュもありますからね…。大垣ダッシュほどは激しくはないと思いますがね。あと川崎駅もターミナル駅ですね。尻手駅も乗り換え駅ですね南部支線の浜川崎の鶴見線という乗り換えもできますからね。その路線を6両の運行では限界があると思います。
ただ、単純に長い編成にできない問題があります。踏切に挟まれている駅があることです。鹿嶋田駅、平間駅、津田山駅などですね。特に平間駅は、開かずの踏切状態で、踏切が閉まっている間に横断する人もいて危険な状況です。稀に臨港バスが踏切に引っかかって、立ち往生してしまうという事もある様です。JRが迂回用の歩道橋を設けましたが、歩道橋までにたどり着くのに意外と時間を要しますし階段がありますので車いすの方や高齢者の方はその歩道橋は利用するのに困難だと感じます。身近ということで、大井町線でいうと以前の戸越公園駅や九品仏駅のような状態ですね。戸越公園駅については片側の踏切をなくしたことでこの問題は解消されましたが…。片側の踏切を無くすもしくは立体交差にする、高架駅にする、地下駅にする(費用はかなりかかりますが)といったことをしなければならないでしょう。
そして中原電車区についても、車両増結したら、収まりきれない可能性があることもポイントでしょう。もともと想定してなかったということです。
高架といいますと南多摩駅が高架化、川崎駅から武蔵小杉間を高架化する予定があるようです。あと本数の問題があります。理由④の電車の間隔ですね。一本逃すと、しばらく来ないということでその間にホームには乗客が集まり乗車率が上がるというわけなんですね…。これも180%の原因のひとつです。
あと心配な点がありまして、今走っている車両がE233系ということです。アルミ鋳物ですね。180%の乗車率だと車両自体が圧迫されて車両点検の数が増えたり、最悪故障になってしまう確率が高いわけです。205系の時は鉄製だったので、圧迫という面ではまだよかったと思いましたが、E233は速く走ることを重視しているためこういうかたちになりました。脆弱といってしまうと、言い過ぎかもしれません。

https://www.mlit.go.jp/jtsb/railway/p-pdf/RA2015-2-2-p.pdfより抜粋
しかし実際に京浜東北線E233系が軌陸車と追突しE233系が殆ど潰れた状態に対して、軌陸車は運転席部分は潰れましたが、胴体部は残っていたのも事実です。車両自体が薄くなった結果なのではと考えさせられます。一方で時速60キロで鉄製の車両と衝突した勢いでこうなったということも要因かなとも思います。この事故の原因は川崎駅を回送車を見送ってから侵入する予定だった軌陸車が誤って回送車が通過前に侵入してしまったことです。
当時のNHKのニュースです。

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南武線205系が懐かしい、手巻きの方向幕です。
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